メルコホールディングスにおける社員による横領に関する内部調査委員会報告書の概要

パソコン周辺機器の製造販売を行う株式会社バッファローやPCパーツ類を開発するシー・エフ・デー販売株式会社を子会社に持つメルコホールディングスですが、その子会社のシマダヤ関東株式会社において不正が発覚しました。

今回はその不正について内部調査委員会が行った調査の報告書をご紹介します。

内部調査委員会の概要

構成

委員長牧 寛之 (当社代表取締役社長)
委員福原 賢一(当社社外取締役)
委員柴垣 信二(当社社外監査役)
委員石毛 和夫(ほくと総合法律事務所 弁護士)
委員眞鍋 伸吾(ひのわ税理士法人 公認会計士・税理士)

調査方法

  • 関係者に対するヒヤリング及び関係資料等の閲覧
  • 会計データ等の調査・分析
  • 不正を行った社員のパソコンやメールデータ等の保全・確認
  • 本件不正事案を受けて策定した再発防止策に係る実施状況の確認及び検証

調査対象

  • シマダヤ関東株式会社
  • シマダヤ東北株式会社
  • シマダヤ東日本株式会社

調査結果

不正の内容

シマダヤ関東株式会社の経理担当が、自らの職位・職権を濫用して、2017年5月から2021年12月までの間、計274回にわたって自己名義の普通預金口座に不正送金をしたほか、現金の着服なども行い、合計98万円を横領しました。

そして、横領した分については経費の架空計上や水増し計上をし、入出金明細照会票を偽造することで隠蔽工作を行なっていました。

しかし、2022年1月初めに、口座残高の不足により、代金の引き落としができなかったため、社内調査を行い不正行為が発覚しました。

発生原因

  • 内部管理体制の不備
  • 役職員のコンプライアンス意識の欠如

再発防止策

  • 支払い業務フローの見直し
  • インターネットバンキングの権限設定の整備
  • 現金や印鑑の管理の運用ルールの見直し
  • 経費明細等実績のチェック体制の強化

まとめ

今回の不正は従業員による典型的な横領でした。100万円に満たない額であったため、業績に大きな影響を与えることはありませんでしたが、早い段階で発覚せずに長期間放置していたらより大きな問題に発展していたかもしれません。

もう一度、会社の経理のルールなどを見直す必要があるでしょう。

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