給与ファクタリングに要注意!従業員へ周知すべきお金のこと

給与ファクタリングに要注意

売掛債権を買い取り、その債権の回収を行う金融サービスを「ファクタリング」と言います。その中で、給料債権を業者に譲渡して代金を得て、結果的に給料の前払いを実現する方法を「給与ファクタリング」と言います。しかし、給与ファクタリングには問題点がありますので、給料の前払いとからめてこの記事にて解説いたします。ぜひ従業員へ周知してください。

給料の前払いは断れる?

お金に困っている従業員から、給料の前払いを頼まれた場合、果たして断ることができるのでしょうか?やむを得ない事情であれば、お願いを聞いてあげたいところかも知れません。

しかし、皆が同じように頼んでくると、資金繰りが苦しくなる可能性がありますので、断わらざるを得ないケースもあるでしょう。まずは、断われるかどうか、そして応じる場合の注意点を紹介します。

緊急時以外は断って良い

結論から言いますと、給料の前払いは断れます。労働基準法(25条)で、緊急時以外は断って良いと定められています。

ということは、緊急時なのかどうか、理由を明らかにする必要があります。ただ単にお金に困っているというだけでは、断わって良いでしょう。

そもそも給料というのは、労働の対価ですので、まだ働いてもない労働に対して給料を出すのは単なる借金だと認識しておきましょう。

前払いは労働基準法に注意

前払いに応じるべき時は、先述のとおり労働基準法が定める緊急時のみです。では、緊急時とは一体どのような時なのでしょうか?それは、「結婚」、「出産」、「病気」、「災害」、「死亡」、「やむを得ない事情で1週間以上の帰郷」が挙げられます。

これら以外の場合に前払いに応じる必要はありません。逆に、労働基準法第17条では「前貸の債権と賃金を相殺してはならない。」と規定されていますので、緊急時以外に前払いしてはいけないのです。

パート・アルバイトでも前払いは可能

緊急時であれば、パート・アルバイトでも前払いは可能です。労働基準法第9条には、労働者とは職業の種類を問わず、賃金を支払われる者と定義されていますので、パートやアルバイトでも同じ条件となります。

給与ファクタリングには問題がある

労働基準法が定める緊急時でない限り、給料の前払いを期待することはできません。しかし、お金に困った労働者が給与ファクタリングを利用して、事実上給料の前払いを実現してしまうことがあり得ます。しかし、給与ファクタリングにはさまざまな問題があります。

ファクタリングとは

そもそもファクタリングとは何かと言うと、売掛債権を買い取り、その債権の回収を行う金融サービスを指します。たとえば、売上はあがっているけれども、顧客からの支払いサイトが長いため、入金までの間に資金繰りが厳しい企業があったとします。

銀行の融資審査を受けていると資金繰りが間に合わない場合に、ファクタリングを利用するのです。売掛債権をファクタリング業者に売却し、現金入手するというカラクリです。業者への手数料はかかりますが、倒産リスクを回避可能です。

これと同じように、給料債権を業者に譲渡して代金を得て、結果的に給料の前払いを実現する方法を「給与ファクタリング」と言います。

貸金に該当する

一見、給与ファクタリングはお金に困っている従業員に良いサービスに思えるかも知れません。しかし、企業間によるファクタリングと、個人によるファクタリングでは意味合いが異なります。

個人がファクタリングで給料の前借りをするということは、借金するということですので、さまざまなリスクが生じるのです。最も気を付けなければならないことは、ファクタリング業者が闇金である可能性です。

闇金の可能性あり

闇金とは、消費者金融のフリをしてお金を貸す違法業者です。消費者金融にはアコムやプロミスのような大手消費者金融だけでなく、街金と呼ばれる中小事業者が存在します。街金は法に基づく正規消費者金融ですが、街金に紛れて違法な闇金が存在するのです。

闇金の見分け方は、「年率20%以上の金利」「貸金業登録番号がない」「広告に固定電話番号がない」などで見分けることができるものの、これら見分け方を巧妙にかいくぐって融資する闇金もあります。

厳しい取り立てにあう可能性

万一闇金から借りてしまうとどうなるかというと、厳しい取り立て被害に遭います。取り立ては法律によるルール化がされており、たとえば「退居を求められたら応じないといけない」「第三者に借金を知らせてはいけない」「深夜や早朝に取り立ててはいけない」など、さまざまなルール化がされています。

しかし、闇金はこれらを無視して苛烈な取り立てを行いますので、まさに借金地獄となる可能性があります。また、意図的に借金を返させずに利息を貪るケースもあります。

安易にファクタリングを利用した結果、闇金被害に遭う可能性がありますので、十分気を付けましょう。これら一連の内容をぜひ従業員へ周知してください。

給与ファクタリングに要注意:まとめ

給料の前払いは、緊急時以外に行ってはいけません。従業員から前払いを求められたら、労働基準法に該当する緊急時かどうか確認しましょう。

お金に困った従業員が給与ファクタリングを行う可能性がありますが、業者の中には闇金が紛れている可能性があります。従業員のリテラシーを高めるべく、給与ファクタリングのリスクを社内で周知しておきましょう。

関連記事

Google Playからダウンロード
APP Storeからダウンロード
ページ上部へ戻る