「あおり運転」などの危険運転による事故に巻き込まれるケースが増え続ける昨今、そのような事故や車上荒らし等の事件に対する自衛策としてドライブレコーダーの映像が注目されるようになりました。

ドライブレコーダー（ドラレコ）とは、事故やニアミスなどにより急ブレーキ等の衝撃を受けると、その前後の映像とともに、加速度、ブレーキ、ウインカー等の走行データをメモリーカード等に記録する装置のことです。交通事故やあおり運転などの状況を映像として記録することができます。

データの出典：国土交通省ウェブサイト （https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/03driverec/dorareco.html）

ドラレコの映像は証拠になる？

ドラレコの映像が裁判上どのように扱われているかご存じですか？

ドラレコの映像は、事故発生時の現場の状況を機械的に記録したものであり、客観的なものです。そのため、裁判上も「動かぬ証拠」として取り扱われると考える方が多いかもしれません。

しかし、実際には、ドラレコの映像が証拠として採用されるか否かは「裁判官の自由な判断に委ねられる」とされています。

つまり、ドラレコに映像が残っているからといって、必ずしもそれが裁判において証拠になるとは限らないのです。

ドラレコの映像を提出する義務はある？

仮に、ドラレコの映像が自分にとって不利な映像の場合、ドラレコの映像を提出する義務はあるのでしょうか。

結論からいうと、原則としてドラレコの映像を提出する義務はありません。

ゆえに相手側から提出を求められたとしても、それだけであれば拒否することが可能です。

しかし、例外的に提出義務が生じる場合があります。

そのうちの１つが、事故が裁判となり、ドラレコの映像を提出するように裁判官から求められた場合です。

裁判官から提出を求められたにもかかわらず、あえて提出しない場合、裁判官に不利な心証を与える可能性があります。

また、文書提出命令の申立ての結果、文書提出命令が出されたにもかかわらず、それに従わなかった場合には、裁判所はその文書に関する相手方の主張を真実と認めることが可能となります。

提出する際の注意点は？

ドラレコの映像を提出する場合には注意すべき点があります。

それは、ドラレコの映像が、常に提出者にとって有利に働くとは限らないということです。

自分にとって有利な証拠だと思って提出した映像が、逆に自己の過失を証明することに繋がってしまうケースもあります。

しかしながら、ドラレコの映像が自分にとって有利か不利かを判断することは非常に困難です。

そこで、ドラレコの映像を提出する際には、ドラレコの映像があることを相手方に伝える前に、交通事故に精通した弁護士に映像を確認してもらうなど、一度相談することをお勧めします。

ドラレコはどこにつけるべき？

せっかくドラレコを設置しても、取り付け位置によっては死角ができ、信号の色や加害者の車のナンバープレート等重要な情報が映っていないことにより、事故当時の事実関係を正確に把握できず、証拠として役に立たない可能性もあります。

また、ドラレコの設置場所については法律による定めもあるため、設置場所によっては違法となってしまうこともあります。

ドラレコを設置する場合には、ショップに依頼するか、取扱説明書に従って正確に装着するよう心がけましょう。

ドライブレコーダーの取り付け方、設置場所の詳細についてはこちら↓

〝ドライブレコーダーの取り付け方・位置（設置場所）｜チューリッヒ (zurich.co.jp)″

ドラレコが事故で破損したらどうする？

前述の通り、ドラレコは、交通事故やあおり運転などの状況を映像として記録することができます。

しかし、このような交通事故が発生した際には、ドラレコが破損する可能性も高く、データを有効に活用できないことがあります。

では、ドラレコのデータが破損した場合、どうしたらいいのでしょうか。

AOSデータ社のドライブレコーダーフォレンジックサービス(https://www.fss.jp/driverecorder/)をご存知ですか？

AOSデータ社のドライブレコーダーフォレンジックの復元技術は、断片化された動画フレームを検出して証拠データとして取り出すことができる日本で初めての画像解析フォレンジックソリューションです。このサービスにより破損したドライブレコーダーの動画データを復元することが可能となります。

さらに、AOSデータ社のドライブレコーダーフォレンジックサービスには、ブレた画像、ぼけた画像を鮮明化する画像鮮明化サービスもあり、最先端の画像解析技術で識別困難な状態からも証拠となる画像、動画データを抽出することができます。

交通事故等でドラレコが破損してお困りの方・データは破損していないものの、画像が不鮮明でお困りの方は、一度、AOSデータ社へ相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

あおり運転が増え続けている昨今、ドラレコの普及率が急速に高まっています。

ドラレコの映像は、裁判において必ずしも証拠として採用されるとは限らないものの、重要な証拠として警察や裁判所などに提出することが可能です。

また、車上荒らしや駐車中の当て逃げにも役立つ機能を備えたものもあり、自衛策としてますます普及していくことが予想されます。

ドライブレコーダーフォレンジックサービスのようにデータ破損が生じても復旧できる可能性のあるサービスもありますので、是非一度ドラレコの搭載を検討してみてはいかがでしょうか。