コロナ禍で広まるデジタル名刺とは?

デジタル名刺

新型コロナウイルスの流行により、商談や会議にもオンライン化の波が押し寄せています。コロナ禍によるビジネスのオンライン化に伴い、急速に広まっているのがデジタル名刺です。

今回の記事では、デジタル名刺の概要や使い方、導入するメリット・デメリットをお伝えします。

デジタル名刺とは

デジタル名刺とは、電子データ化された名刺を意味します。「電子名刺」や「オンライン名刺」とも呼ばれるデジタル名刺は、オンライン上の会議や商談で送受信できる点が特徴です。

デジタル名刺を発行・送受信できるサービスとしては、「Sansan」が運営する名刺アプリ「Eight」が有名です。このサービス自体は4年前から始まっていました。しかしコロナ禍によるリモートワークの広まりに伴い、このサービスによるデジタル名刺の交換数は、2019年の8月と比較して4〜5倍にまで増えたとのことです。

アフターコロナの日本でリモートワークが定着すれば、デジタル名刺の需要はさらに高まると予想されるでしょう。

デジタル名刺の仕組み

次に、デジタル名刺の仕組み(作り方や使い方)をご紹介します。

デジタル名刺の作り方

基本的にデジタル名刺は、アプリ上で紙の名刺を撮影し、会社名や生年月日や、性別などの基本情報を入力することで作成できます。なおサービスによっては、一から表示するデータを入力する形でデジタル名刺を作成・保管するものもあります。

デジタル名刺の使い方

オンライン上でデジタル名刺を相手に送付するには、「QRコードの表示」または「URLの送付」といういずれかの方法を用います。

QRコードを用いる場合は、QRコード化したご自身の名刺情報を背景に設定し、画面に表示させます。次に、それを相手に読み取ってもらえば、相手側へのデジタル名刺の送付は完了です。なお相手が表示したデジタル名刺を同様に読み取れば、お互いに名刺を交換できます。

一方でURLを用いる場合は、ご自身の名刺情報にアクセスできるURLを相手に送付するだけです。URLをクリックすれば、会社名や氏名といった名刺の情報が表示されます。

デジタル名刺を導入するメリット

デジタル名刺を導入すると、以下に挙げた3つのメリットが期待できます。

オンライン上で正確かつ素早く情報をやり取りできる

オンライン会議や商談の場合、お互いの基本的な情報を把握することは難しいです。正確に把握するとなると余計に時間がかかります。

一方でデジタル名刺ならば、URLやQRコードを使ってすぐにお互いの情報を交換できます。また、あらかじめ作った名刺を送受信するため、正確にお互いの情報を把握できるでしょう。

一つの名刺で複数の相手と名刺交換できる

対面での名刺交換だと、一人に対して一枚ずつ名刺を渡す必要があるため手間がかかります。一方でデジタル名刺ならば、URLやQRコードさえ準備すれば、それだけで複数の相手と名刺交換できます。

そのため、名刺交換に費やす時間や労力を大幅に減らせるでしょう。また、その都度名刺を印刷する必要がないため、印刷にかかるインクや紙の費用を削減する効果も期待できます。

情報管理が容易となる

デジタル名刺のサービスを使えば、これまで受け取った顧客や取引先のデータを正確に保存できます。また情報を検索できる機能が付いたサービスならば、必要な名刺の情報を簡単に見つけ出せます。

加えて社内で簡単にデジタル名刺の情報を共有できるため、業務の生産性向上にもつながるでしょう。

デジタル名刺を利用する際の注意点

便利なデジタル名刺ですが、一方で紙の名刺にはないデメリットがあります。デジタル名刺を利用する際には、以下3つの点に注意しましょう。

相手にデジタル名刺の使い方を説明しなくてはならない

相手がデジタル名刺を使ったことがない場合、名刺を受信する方法を最初から説明する必要があります。説明に時間がかかってしまい、会議や商談が長引いたり、相手の購買意欲が低下したりするリスクもあるので注意しましょう。

失礼な印象を与えるリスクがある

世の中には、紙の名刺にこだわる人が少なくありません。そうした相手にデジタル名刺を送付しようとすると、「失礼な人間」とか「常識がない」と思われるリスクがあります。

唐突にデジタル名刺の送付を試みるのではなく、まずはオンライン上で名刺を送っても問題ないかを確認するようにしましょう。

見知らぬ人に連絡先を知られる恐れも

デジタル名刺を相手方に送付すると、その情報を社内や顧客などと共有される可能性があります。その結果、まったく会ったことがない人にご自身の連絡先や名前などを知られることになります。

情報共有が簡単な反面、デジタル名刺には情報が広まってしまうリスクがあるわけです。そうしたリスクを踏まえて、プライベート用の連絡先は掲載しないなどの対応を心がけるのがベストです。

コロナ禍で広まるデジタル名刺とは?:まとめ

コロナ禍で広まっているデジタル名刺は、手軽さや利便性の高さの点で優れています。しかし一方で、使い方を説明する手間が生じるなど、デメリットも少なくありません。

メリットとデメリットを天秤にかけた上で、デジタル名刺を活用するかどうかを決めましょう。

参考URL
進化する「オンライン名刺交換」…デジタル化で名刺文化はどう変わる?FNNプライムオンライン
電子名刺や質問、話の糸口に初対面からオンライン 日本経済新聞

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