この記事一つで完全マスター 相続登記申請書の書き方マニュアル

相続登記申請書書き方マニュアル

亡くなった方から土地や建物を相続する際には、相続登記という手続きが必要です。相続登記で提出する「相続登記申請書」には、登記の目的や原因など記載すべき項目が多々あります。この記事では、相続登記申請書の各項目の書き方をわかりやすく説明します。

登記の目的

登記の目的には、どのような形で相続登記を実施するかを記載します。この項目には、被相続人(亡くなった方)の状況に応じて、下記内容のいずれかを記載します。

  • 被相続人が不動産の所有権を全て保有している→「所有権移転」
  • 被相続人が有する権利が共有持分である→「(被相続人の氏名)持分全部移転」

原因

相続登記申請書の原因には、被相続人の方が亡くなった日付と、「相続」という文言を記載します。たとえば令和1年12月20日に亡くなった場合は、「令和1年12月20日相続」と記載します。

「遺産分割協議を経て相続を行なった場合、遺産分割協議日が相続日となるのでは?」と思われるかもしれません。しかし遺産分割協議を行った場合、協議が成立した時点で被相続人の死亡日に遡って効力が生じます。以上の理由より、相続日はいずれのケースでも被相続人が亡くなった日となります。

相続人・被相続人

相続登記申請書の原因欄の下には、相続人と被相続人に関する事項を記載します。まずカッコ内に被相続人の氏名を記載します。次に、被相続人の氏名の下に、相続人の住所と氏名、連絡先の電話番号を記載します。
なお複数人で相続する場合には、各相続人の持分も記載します。たとえば3人の相続人がそれぞれ均等に不動産を相続する場合には、「持分3分の1 〇〇」と「持分3分の1 ××」、「持分3分の1 △△」と記載します。

添付情報

相続登記申請書の添付情報には、登記申請書と一緒に提出する添付書類の内容について記載します。住民票や戸籍謄本といった具体的な提出書類名ではなく、実際には「登記原因証明情報」と「住所証明情報」と記載します。

ちなみに登記原因証明情報が戸籍謄本、住所証明情報は住民票をそれぞれ意味します。

登記識別情報の通知

相続登記申請書の添付情報欄の下には、”登記識別情報の通知を希望しません。“と書かれたチェック欄があります。登記識別情報とは、登記をしていることを証明する権利証のようなものであり、12桁の英数字が羅列されています。

登記識別情報は、不動産の転売や金融機関から不動産を担保にしてお金を借りる際に必要となります。よって、「登記識別情報の通知を希望しない」にチェックを入れると、お金を借りる際や転売時に、登記識別情報を用いることができなくなります。

識別情報を使えない際には、専門家による本人確認情報の提供により転売や担保を行えるものの、数万円以上の費用がかかる上に、手続きが面倒となります。 したがって、「登記識別情報の通知を希望しない」にはチェックを入れないようにするのが無難です。

申請日・法務局

申請日には相続登記申請書を法務局に提出する日付、法務局の部分には不動産の所在地を管轄している法務局の名称を記載します。

なお相続登記申請書の提出先も、不動産の所在地を管轄している法務局となります。提出先の法務局については、下記リンク先の「管轄のご案内 | 法務局」から探すことができます。

参考:管轄のご案内 | 法務局

課税価格

課税価格には、相続登記の際に課税される「登録免許税」の計算に必要な不動産価格を記載します。課税価格や後述する登録免許税を求める際には、法務局が公表している下記のデータが参考になります。

なお登録免許税が免除される場合は、課税価格を記載する必要はありません。

参考:登録免許税の計算 法務局

登録免許税

相続登記申請書には、課税価格を基に算出した登録免許税も記載します。登録免許税が免除または軽減されるケースでは、免除や軽減の根拠となる法令の条項を記載する必要があります。

不動産の表示

相続登記申請書の「不動産の表示」部分には、相続登記の対象となる不動産の具体的な内容を記載します。 土地の場合は、下記の内容を記載します。

  • 不動産番号
  • 所在
  • 地番
  • 地目
  • 地積

一方で建物については、下記の内容を記載します。

  • 不動産番号
  • 所在
  • 家屋番号
  • 種類
  • 構造
  • 床面積

土地と建物共に、登記事項証明書に記録されている通りに内容を記載する必要があります。

なお不動産番号を記載すれば、土地の場合は所在・地番・地目・地積、建物の場合は所在・家屋番号・家屋番号・種類・構造・床面積の記載を省略できます。

相続登記申請書に記載する内容は以上となります。よりくわしく記載内容を知りたい方は、法務局が公表している「不動産登記の申請書様式について」の18)から22)の項目を参考にしてください。

実際に相続登記申請書を作成する際も、下記ホームページ内にある様式や記載例を参考にした上で、ご自身で作成する必要があります。用紙には破けにくく長時間保存できるA4用紙を利用する決まりとなっています。

参考:不動産登記の申請書様式について 法務局

相続登記申請書の書き方マニュアル:まとめ

相続登記申請書に記載すべき事項は、今回お伝えした通り多岐にわたります。また、相続のやり方や相続人の状況によっても記載すべき事項は若干変わります。

実際に相続登記申請書を作成する際には、ご自身の状況や相続の方法に照らし合わせて内容を記載しましょう。

ただし見てわかる通り、相続登記申請書の作成は簡単ではありません。遺産分割や遺言などが絡んでくると、より一層手続きが複雑で難しくなります。

ご自身で相続登記申請を行う自信がない場合は、登記の専門家である司法書士に相談するのがベストです。10万円前後の費用はかかりますが、司法書士に相続登記申請書の作成や提出を代行してもらうことも可能です。 「〇〇市 相続登記 代行」などと調べれば、お近くの司法書士を探すことができるのでぜひ試してください。

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