ビジネスを円滑に進める上で、議事録の活用はとても有用な手段の1つです。今回の記事では、そんな議事録の書き方やテンプレートをご紹介します。
議事録とは
議事録とは、会議や打ち合わせの内容などを文章にまとめたものです。会議や打ち合わせでの決定内容を記録するのはもちろん、決定事項に対する認識の相違を防ぐ目的や、具体的な行動を各メンバーに促す目的で議事録を作成します。
議事録を作成すれば、決定事項について「言った・言わない」という論争になる事態を避けられる上に、上司や他の社員との認識をすり合わせ、目標の達成に向けて正しい行動をメンバー一同が行えるようになります。
優れた議事録の書き方
ただ単に情報を羅列しただけの議事録では、要点が分からず見た人が理解しにくいものとなります。そうならないためには、下記5つの点を踏まえた上で議事録を作成する必要があります。
録音により、重要事項の聞き逃しやメモのし忘れをカバーする
一般的に議事録を作成するにあたっては、議論の内容をメモし、後からメモの内容を整理する形が取られます。しかし聞き取れる内容の量や速度には限界があるため、すべての内容を完璧にメモすることは困難です。
重要事項の聞き逃しやメモのし忘れを防ぐためにも、ICレコーダーなどを使って議論の内容を録音しておくのがベストです。メモだけでなく録音の内容を参考にすれば、より抜けや漏れのない議事録を作成できます。ただしすべてを聞き返すのは時間がかかるので、録音だけに頼るのは避けるのが賢明でしょう。
事前に準備し、要点を絞った上で議事録を作成する
議事録の作成が業務だからと言って、準備なしに当日話を聞いていれば良いというわけではありません。事前に議論の内容や題目を理解する上で必要な前提知識を付けないと、何が重要発言か判断できず、伝えたいことが分からない議事録となる恐れがあります。
そうならないためにも、事前に議論内容や予備知識はしっかり習得し、何が要点となるかを予測した上で当日の会議に参加しましょう。そうすれば、要点を的確に抑えた議事録を作成できます。
簡潔かつ分かりやすく記載する
議事録は、当日の会議や打ち合わせに参加していない人も見ます。そのため、忙しい中でも一目で理解してもらえるように、簡潔かつ分かりやすい形で議事録を作成するのがベストです。 簡潔で分かりやすい議事録を作成するには、最低でも下記3つの内容は意識するようにしましょう。
- 冗長な表現や難しい専門用語は極力避ける
- 時系列に沿って要点を記載する
- 図表やマーカーなどを適宜用いる
5W2Hをはっきりさせる
分かりやすい議事録を作成するには、5W2Hをはっきりさせるのも重要です。5W2Hとは、 「Why(なぜ)」、「What(何を)」、「When(いつ)」、「Who(誰が)」、「Where(どこで)」、「How(どうやって)」、「How much(いくら)」という英単語の総称です。
5W2Hをはっきり明記した議事録であれば、必然的に一目で要点が理解できるでしょう。特に重要なのは、「Who(誰が)」、「When(いつ)」、「What(何を)」の3つです。「誰が、いつまでに、何をすべきか」を明確にできれば、対象となるメンバーはその指示内容にしたがって具体的な行動を行えるようになるでしょう。
事前にテンプレートを用意する
当日に聞いた内容を議事録にまとめるだけでは、要点が分からない上に、伝えたい内容の前後関係が分かりにくくなってしまいます。もしくは、重要な内容が抜け落ちた議事録になる場合もあるでしょう。
綺麗で分かりやすい議事録を書くには、あらかじめテンプレート(フォーマット)を用意するのが大切です。テンプレートとは「会議名」や「題目」、「開催日時」などの項目が記載されているものです。つまり、議事録に最低限必要となる項目がすでに記載されているものです。
テンプレートを用意しておけば、聞いた内容を各項目の空欄に記載するだけで、簡単に質の高い議事録を作成できます。当日およびそれ以降の議事録作成もスムーズに進むので、積極的に活用してください。
議事録の作成に役立つテンプレート
前述したとおり、スムーズに分かりやすい議事録を作成する上で、テンプレートの活用はとても有用です。
自社で使われているテンプレートがあれば、内容を統一するためにそれを用いるのがベストです。ただし社内用のテンプレートがない場合には、ビズオーシャンというサイトで公開されているテンプレートを活用するのがオススメです。
シンプルなデザインのものから汎用性が高いものまで、あらゆるテンプレートが用意されています。目的や議題の内容に応じて、最適な議事録のテンプレートを探してみていただければと思います。
参考:「議事録・会議議事録」の書式テンプレート ビズオーシャン
議事録の書き方・テンプレートを紹介:まとめ
事前準備と分かりやすさを重視すれば、誰でも容易に質の高い議事録を作成できます。テンプレートさえ活用すれば、書き方もそこまで難しくないでしょう。
ビジネスや社内でのコミュニケーションをスムーズに進めるためにも、ぜひ議事録を最大限活用してみてください。