挨拶状とは、相手に対して敬意やお礼などの感情を伝えるための社外文書です。年末年始の挨拶や取引先への単なるお礼はもちろん、新会社設立や社長就任など、あらゆる場面で活用されます。 今回は、そんな挨拶状の書き方や作成に役立つテンプレートをご紹介します。
挨拶状に記載する項目
挨拶状の目的に関係なく、下記の項目は最低限記載する項目となります。
作成日
挨拶状を作成した日付を記載します。
宛先・自社の情報
宛先と自社について、会社名や担当者名を記載しましょう。宛先については、企業名には「御中」、担当者名には「様」という敬称を用いるのが一般的です。
頭語
頭語とは、挨拶状の冒頭に記載する単語です。主に、「拝啓」や「敬具」、「謹啓」などの単語が頭語として用いられます。どの頭語を使うかは、シチュエーションによって異なります。
一般的な挨拶状では「拝啓」や「敬具」が用いられる一方で、儀礼的にかしこまった挨拶状に使う場合は「謹啓」などの頭語が用いられます。
時候の挨拶
頭語の後ろには、季節や天候に応じた心情や季節感を表す「時候の挨拶」を記載します。時候の挨拶は、挨拶状を送る季節によって具体的な内容が異なります。下記に主な時候の挨拶を示しましたので、参考にしてみてください。
- 春:春光うららかな季節を迎え
- 夏:残暑厳しき折
- 秋:秋色日毎に深まり
- 冬:寒気ことのほか厳しく
繁栄・感謝の言葉
頭語や時候の挨拶に続いて、相手の繁栄を称える言葉や感謝を述べる言葉を記載します。
繁栄を称える言葉としては、「ますますご繁栄のことと、心よりお喜び申し上げます」などの言い回しが用いられます。一方で感謝を述べる言葉としては、「平素はご支援のほど、厚くお礼申し上げます」といった言い回しが使われます。
本題
上記3つの項目を順番に記載したら、いよいよ本題に入ります。「さて」などの書き出しで、伝えたい内容(新会社の設立や社長就任など)を明確かつわかりやすいように記載しましょう。 なお、本題部分の最後には、結びの言葉として「相手の繁栄を願う言葉」や「今後の愛顧をお願いする言葉」などを記載するのが一般的です。
結語
結語とは挨拶文の最後に記載する単語であり、頭語とセットで用いられます。たとえば「拝啓」を頭語で用いた場合には「敬具」、「謹啓」であれば「謹言」が結語として用いる決まりです。
挨拶状の書き方【目的別】
挨拶状の細かい書き方は、挨拶の目的によって若干異なります。
お問い合わせへの感謝を述べる挨拶状
メールや電話などでお問い合わせがあった際に、感謝を述べる意味合いで挨拶状が送られるケースがあります。
こうしたケースで送付する挨拶状を作成する際には、今後自社として相手に行う対応を明記することが重要です。たとえば「一週間以内に返答いたします」などの文言が当てはまります。また、お問い合わせに対する感謝を述べることも欠かせない要素となるでしょう。
加えて、お問い合わせに対する感謝状はなるべく早めに送付することが重要です。メールでの送付であれば、当日中に相手に届くのがベストです。
新会社設立の挨拶状
新しく会社を設立した際には、取引先や顧客に対して挨拶状を送付するのが一般的です。
新会社設立の挨拶状に関しては、二つのポイントがあります。まず一つ目は、設立日や事業開始日を明記することです。いつから事業活動が始まるかを明記することで、相手に取引を始めるタイミングを把握してもらえます。
二つ目のポイントは、事業内容を簡潔に記載しておく点です。どのような事業を行うかを相手が把握していないと、新しく取引を始める際に一から説明する必要が出てきます。取引をスムーズに行うためにも、新しい会社が行う活動内容は明記しておきましょう。
社長就任の挨拶状
自社にとっても取引先にとっても、企業の代表者が変わることは大きなインパクトです。社内外の関係者からスムーズに受け入れてもらうためにも、社長就任の挨拶状は丁寧に記載することが求められます。
新社長の氏名を記載するのはもちろん、感謝の言葉や今後の意気込みを詳しく熱意が伝わるように書きましょう。
挨拶状の作成に使えるテンプレート
挨拶状の作成では、どんな目的にも汎用的に利用できるテンプレートがオススメです。インターネット上には数多くのテンプレートがありますが、「ビジネス文書」というサイトで公開されているものがオススメです。
こちらは無料でダウンロードできるため、誰でも手軽に利用できます。「挨拶状の書き方はわかったけど、一から作成するのは面倒」という方はぜひ活用してみてください。
挨拶状の書き方とテンプレートの紹介:まとめ
社内外の利害関係者と良好な関係を維持する上で、挨拶状はとても重要な役割を果たす文書です。無料のテンプレートを利用すれば簡単に作成できるので、ぜひ積極的に挨拶状を活用していただければと思います。